15年前に谷中霊園に建立させていただいた、インド産M1Hのお墓をご紹介

ホームページをご覧いただきまして、ありがとうございます。武蔵石材店の井岡進と申します。今回は、15年前に谷中霊園に建立させていただいた、インド産M1Hのお墓をご紹介いたします。

 

建立から15年経ったお墓 谷中霊園 インド産M1H・中国G623

 

先日谷中霊園にお仕事で行く機会があり、ずいぶん前に建てさせていただいたお墓の前を通りかかったので、少しですがお掃除をさせていただきつつ、お写真を撮らせていただきました。もう15年ほど前になりますが、建立当時のお写真とあわせて、お墓作りのようす、お墓の現在の状態をご紹介させていただきます。

お話をいただいたのは、ちょうど谷中霊園でコンパクトな墓地が分譲され始めた頃でした。もともと広い区画をいくつかに分けて分譲されたもので、間口が狭く奥行きがある敷地でした。洋型のお墓にすること、墓誌を付けること等ご希望をいただいて、工事をお任せいただきました。

 

建立当時のようすです。インド産のM1Hという濃い緑色の石を石塔や墓誌に使用し、外柵は中国のG623という白御影石です。M1Hは吸水率が低く耐久性があり、ツヤのりも良い石です。

 

こちらは先日撮影してきた同じお墓です。建立から15年経っていることを考えると、とてもきれいですね! いつもきれいにお掃除してくださっているのだと思います。建立をお手伝いしたものとして、とてもありがたいです^^

 

石の表面にはまだツヤも残っていて、良い状態が保たれています。石の品質の良さ・耐久性の高さが再確認できました。

 

こちらはご希望で設置した墓誌です。こちらもとてもきれいですね。

 

棹石と同じように、こちらもツヤの残る良い状態です。お墓に使われる石にはたくさんの種類がありますが、石それぞれに、ツヤ持ちがよい、変色が少ないなど、経年の変化にも違いがあります。

 

手前の踏み石部分には、サンドブラストですべり止め加工をしていましたので、15年の間にその部分に少し汚れが溜まってきているようでした。このすべり止め加工は、お墓本体などのツルツルした磨き仕上げの部分と違い、サンドブラストでザラッとした質感にすることで濡れても滑りにくくなるというものですが、その反面磨き部分に比べて汚れが付きやすいという面もあります。日頃のお手入れでできるだけ汚れないようにするためには、硬く絞った布で水分を拭き上げるか、柔らかめのブラシ等で軽くこするとよいと思います。もし汚れが溜まってしまっても、プロの高圧洗浄であればお墓を傷めずにきれいに落とすことができますので、追加彫刻やご法要など何かの折にメンテナンスをご相談ください。

汚れが付くならすべり止めはいらないのでは?と思われるかもしれませんが、磨き仕上げは濡れるととてもすべりやすいので、天候に関係なくお参りされたいという方には安全なすべり止め加工はおすすめです。中には、すべり止めをあえてデザイン性のあるものにすることで、ほかにはない特徴にしているお墓も増えてきています。一方、「雨の日はお参りしないよ」という方は、汚れにくい磨き仕上げを選ばれるケースもあります。当店では双方のメリットとデメリットをご説明して、重視されるのが安全性なのか、汚れがつかないことなのか、お客様にご納得いただいた上でお選びいただくようにしています。

 

M1Hの石塔や墓誌に比べると、G623の外柵は少しツヤも落ちてきているようでした。入り口部分には、このようにM1Hでプレートを作って表札を設置しています。右側が区画番号、左側がご家名です。都立霊園ではよく見られますが、戦後に建てられたお墓によく見られるもので、谷中の場合は戦前からの古いお墓も多いので、表札があるのは霊園の中では比較的新しいお墓と言えるかもしれません。

 

今回は、15年前に建立させていただいたお墓を、経年の変化とともにご紹介しました。品質の良い石は経年でも変化が少なく、良い状態を保っていることも再確認することができ、これからも自信を持って高品質のお墓をご提供していこうと改めて感じましたし、何よりも一目見て、いつもきれいにしてくださっているのが伝わり、とてもうれしかったです^^ 本当にありがとうございます。お参りされていてお困りのことなどあれば、いつでもお気軽にお声かけいただければ幸いです。